東京高等裁判所 昭和55年(行ケ)143号 判決
原告は、本件商標(〔編註〕PANAGEN)の称呼から生ずる「パナゲン」中の「ナ」音は、引用商標(〔編註〕PANOGEN)の称呼から生ずる「パノゲン」中の「ノ」音よりも強く発声され、「ナ」はそれより弱音の「ノ」と明確に区別されるから、共に弱音であるとの前提に立ち、全体の語音語感が近似して相紛れるとの審決の認定は事実誤認であると主張する。
しかし、仮に「パナゲン」中の「ナ」音が、「パノゲン」中の「ノ」音より強く発声されることがあるとしても、そのことにより本件商標と引用商標とは称呼上明確に区別されて相紛れるおそれがないものとすることはできないことは、被告主張のとおりである。原告の主張は理由がない。
以上のとおりであつて、本件商標と引用商標とは称呼が類似する類似の商標であり、本件商標の指定商品は引用商標と同一及び類似の商品を包含しているとして、本件商標は商標法第四条第一項第一一号に該当するから登録できないとした審決の判断には誤りがなく、その取消を求める原告の本訴請求は理由がない。